贋月報

贋月報とは、全集に付いてくる小冊子のことで、安部にゆかりのある人物による安部公房回想記です。

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紫色の波線

インデックス
作成協力:幾見 俊さん

タイトル 名前
001 砂山 児玉久雄(奉天千代田小学校、奉天ニ中同級生)
002 世紀 中田耕治(「世紀の会」同人)
003 パージ 高橋元弘(『下丸子詩集』編集発行人、元北辰電機労組書記長)
004 細胞 真鍋呉夫(作家・「現在の会」副会長)
005 制服 倉橋健(演劇評論家・演出家)
006 勧誘 針生一郎(美術評論家)
007 ゼロの会 草笛光子(元「ゼロの会」会員)
008 条件反射 柾木恭介(元「現在の会」、「記録芸術の会」会員)
009 評論 中原佑介(元「現在の会」、「記録芸術の会」会員)
010 四国 長与孝子(元NHKディレクター)
011 シュール 池田龍雄(画家、元「世紀の会」会員)
012 記録芸術 玉井五一(元「新日本文学」編集者・「記録芸術の会」会員)
013 放送劇 山口正道(元文化放送ディレクター)
014 放送劇(2) 山口正道(元文化放送ディレクター)
015 ロケハン 勅使河原宏(映画監督・元「世紀の会」会員)
016 テレビドラマ 和田勉(元NHKディレクター)
017 清水邦夫(劇作家)
018 執筆中 山田耕介(翻訳家・妻真知の弟)
019 高架 安岡章太郎(作家)
020 演劇科 石沢秀二(演劇評論家・演出家)
021 友人 大江健三郎(作家)
022 エチュード 井川比佐志(俳優)
023 安部スタジオ 堤清二(セゾン文化財団理事長)
024 稽古場 佐藤正文(俳優・安部スタジオ)
025 先駆的な ドナルド・キーン(コロンビア大学名誉教授)
026 写真集 嶋中行雄(嶋中書店社長、元・中央公論社勤務)
027 新宿 丹野清和(元・アサヒカメラ編集者)
028 フロール コリーヌ・ブレ(ジャーナリスト)
029 ラングラー・ジープ 白石省吾(元・読売新聞記者)
030 安部公房の座標 三浦雅士(文芸評論家)

コメント

[007]ゼロの会
アレン, 2001/10/14
 安部についての思い出話がされているが、ゼロの会の時期のものかどうかは不明である。しかし、草笛光子の夫が芥川也寸志(故人・作曲家・芥川龍之介の三男)であり、芥川比呂志(故人・俳優・芥川龍之介の長男)とともに、深く安部の芸術活動とつながりがあることを知り、単に芥川賞受賞者にとどまらない、縁の深さがあったのだなと思う。

[008]条件反射
アレン, 2000/03/05
 安部が、条件反射を言語との関連において興味を持っていたのは有名だが(参照:『死に急ぐ鯨たち』)、それはかなり早い時期だったようである。柾木氏によると、安部は1950年代中頃には既に条件反射に興味を持っていたらしい。そうして出来た安部流・柾木流言語論は面白いものであったが、近年における神経細胞レベル・伝達物質レベルの生物学の台頭のために、研究価値は無くなってしまったようである。「今はもうそれ言ってもだめなんだ」という氏の言葉が虚しく響く。

[016]テレビドラマ
アレン, 2000/03/31
 ご存じダジャレの和田勉の登場だ。『第四間氷期』の中に出てくる和田勝子は彼の名前からとったものという衝撃の告白がされている。和田勝子の冷たいイメージと、ガハハの和田勉とのコントラストが面白い。

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