第26巻

安部公房全集を楽しもうへ戻る
安部公房解読工房へ戻る

紫色の波線

コメント

都市への回路[インタビュー]
アレン, 2000/03/05
 26巻は、現在私が私物として所有する唯一のものであり、それはこの「都市への回路」を読むためと言っても過言ではない。同名タイトルの単行本が、中央公論社から単行本として刊行されたことを知っていたが、入手できていなかったことが背景にある。26巻を購入前は、都市に対するエッセイ集だとばかり思っていたのだが、実際手にしてみるとインタビュー集(一部、写真あり)ということで、「都市」に触れたものが少なく、また妙なデジタル・アナログ論を展開し出すこともあって、やや当てが外れた感がある。でも、『密会』に関する話・文体づくりの苦労話が面白く読んで損はない。また、作家に対する定番質問「なぜ書くのか」に対して、逆に「なぜ読むのか」という問題を提起し、論説を展開するのが刺激的だ。しかし、「飛行機でアメリカにいくだけでももう非ユークリッド空間だからね」の一節は私には意味不明である。^^;)

変貌する社会の人間関係[講演]
アレン, 2000/03/05
 講演での質疑応答で、「何故、作品で家族を扱わないのか?」というストレートな質問に対して、安部は「そうでしたっけ」と笑ってかわしていたのが、印象的。

安部公房全集を楽しもうへ戻る
安部公房解読工房へ戻る