第9巻
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コメント
- "幸福館"[エッセイ]
- アレン, 2001/02/19
エッセイというよりは小話である。この作品中に出てくる"幸福館"は、現実に限りなく近い映画が観られると言う娯楽装置であり、見終わった人間が蒸発してしまうところなど、『完全映画』のトータル・スコープと全く同じである。最後に挿入されている政治家のエピソードが、ブラックな味わいを醸し出している。
- 文学者とは[座談会]
三島由紀夫・大江健三郎
- アレン, 2001/02/19
三島は、「政治に対して」・「ファシズム論」という話題では、それぞれ「これはぼくは沈黙を守ろう」・「次の話題に移ろう。」などと言って、話をはぐらかそうとしていた。憶測でしかないが、三島は自分の政治思想を語るのにためらいがあったのだろう。しかし、それでもある程度語っていたのは、安部と大江が、信条を越えて分かり合える人間だと認めていたからだろう。
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